使い方

オンライン版沖縄語辞典OMOLOの沿革と使い方 

沿革 

共同研究プロジェクトによる開発 

オンライン版沖縄語辞典OMOLOは、2022年度から始まった共同研究プロジェクト「共創先導プロジェクト 共創促進研究 学術知デジタルライブラリの構築」の一環として開発されました。このプロジェクトは、国立国語研究所と国立民族学博物館が実施機関となり、学術知識のデジタル化とアクセシビリティの向上を目指しています。オンライン版沖縄語辞典OMOLOは、このプロジェクトの国語研拠点によって開発されました。OMOLOはOpen Multilingual Online Lexicon of Okinawanの頭文字です。 

 

初期の取り組みと島袋盛敏氏の役割 

このオンライン辞典の基礎となる『沖縄語辞典』は、1963年に国立国語研究所から初版が発行されました。辞典の原型となる資料の収集と研究は、島袋盛敏(しまぶくろせいびん)氏によって行われ、首里方言の辞典編纂に重要な役割を果たしました。 

 

国立国語研究所による編集作業 

国立国語研究所の地方言語研究室は、島袋氏の原稿を基に、言語学上の検討と補正を加え、新たな原稿の形に書き改めました。この作業には、首里方言の音声とアクセントの観察、表記の音韻表記化、意味の精密な説明と用例の補充、動詞の活用形の記入などが含まれました。 

 

デジタル化への展開 

この辞典は、国語研が「沖縄語辞典 データ集」としてスプレッドシート化していたものをベースに、共創先導プロジェクトの一環としてデジタル化され、漢字かな混じり表記とひらがな表記を加えました。このオンライン版は、デジタルヒューマニティーズ・オープンサイエンスの国際標準であるDublin Core, IIIF, LODを活用したOmeka Sプラットフォーム上でアクセス可能です。本データベースのライセンスは、CC BY 4.0で、引用情報を明記していただければ、どなたでも二次利用をすることができます。 

 

今後の展望 

例文の漢字かな混じり化が完了次第、オンライン辞書はさらにアップデートされる予定です。これにより、沖縄語研究における貴重な資源が、より広くアクセス可能になります。オンライン沖縄語辞典OMOLOは、学術的資料としてだけでなく、沖縄語学習者にとっても重要なツールを目指しています。 

 

使い方 

トップページ 

オンライン版沖縄語辞典OMOLOのウェブサイトを開くと、次のような画面が出てきます。 

 

ここでは、あいうえお順に、沖縄語の単語が並んでいます。また、単語の下に、発音と品詞と意味が書かれてあります。ここで書かれている意味は主な物だけなので、より詳細な意味を知りたい場合は、それぞれの単語の見出しをクリックしてください。 

 

また、並び替えボタンで並び替えることができるほか、詳細検索ボタン、あるいは右上の検索ボックスで、調べたい単語を検索することができます。 

 

詳細ページ 

単語の見出しをクリックすると、次の画面に移動します。 

 

ここでは、さらに詳しい意味を見ることができるほか、のところでcsv、json-table、ods、tsv、txtなど様々な形式に出力できます。出力して、分析可能な形式にすることで、様々な学術的な分析を行うことができます。 

 

その下にA screenshot of a computer

Description automatically generatedの3つのボタンがありますが、一番左は、Linked Open Dataに準じたJSON-LD形式でデータを出力することができます。真ん中のボタンは、このデータを引用する際に使える、適切な引用情報を表示することができる。一番右のボタンは、FacebookやXなどで簡単にこのページをシェアすることができます。